イントロダクション
今回はAviUtlでYouTubeとかニコニコ動画とかの『動画投稿サイトでよく使われているテキスト文字の作成方法』の第二弾を記述していこうと思います。
↑何種類か作っていきますが、こんな感じのやつとかですね。
前回の記事に動画なんかで使用される基本的なテキスト文字の作成方法を記述したので、今回は少し応用的なものをやっていく予定です。
とはいえ、それほど難しい事はやらないので初心者でも大丈夫だと思います。
前回は尻切れトンボみたいな感じで終わりましたものね。
まさか、あそこまで長くなるとは思いませんでしたわ。
いや~、前回の記事に関しては何も考えずに書き連ねてたら割と長くなってきて、読む人も苦痛なレベルになってきていましたからね。
そういう訳で、前編と後編みたいな感じで記事を分割してみました。
何度も同じ説明をコピペするのもアレなので、前回の記事は既に見てもらったという前提で解説は割と省略していきますので御了承願います。
って事で、前回に引き続き今回もフリーフォントを使ってよく使われる形式のテキスト文字を幾つか作成していこうかと思いますので、興味のある方は読んでいって下さいませ。
宜しくお願い致します。
動画でよく使われるテキスト文字の作り方
テキスト文字の内部を装飾する方法
↑こんな感じでテキスト内部にテクスチャを貼って、文字の中を装飾する方法ですね。
最低でも3レイヤーを使用するので、使い勝手はあんまり良いとは言えませんが、サムネイルとかでピンポイントで使用する分には使えるんじゃないかと思います。
ちなみに動画内のテキストを全部これ系にしてしまうと製作コスト的にヤバイことになりますので、気を付けて下さい。AviUtlの動作も相当に重くなっていきます。
作り方そのものは単純なので、すぐに出来ますから早速解説の方をしていきましょう。
手順①レイヤー2にテキスト文字を作成します。
↑まずはテキストオブジェクトを生成して、レイヤー2に配置して下さい。
※基本的なテキストの作成方法は前回に記述してますので、今回は省きます。
↑あとは設定ダイアログから適当に好みのフォントに変更して好きな言葉を入力しておいて下さい。必要ならサイズや拡大率の数値も調整しておきます。色は最後に内部を透過させるので何でもいいです。
↑この段階でこんな感じになっていると思います。
こちらのレイヤー2がクリッピングで透過する為の素材なので、次に縁取り用の素材を作ります。
手順②レイヤー1にテキストオブジェクトをコピペして縁取りを追加します。
↑ゼロから作るのも面倒なので先程作ったレイヤー2のテキストオブジェクトをレイヤー1にコピペして下さい。
レイヤー2を選択状態でキーボードの『Ctrl+C』でコピーした後にレイヤー1付近で左クリック→『Ctrl+V』でコピペできると思います。
では、次にレイヤー1の方のテキストオブジェクトに縁取りをしていきましょう。
※基本的な縁取り方法は前回に記述してますので、今回は省きます。
↑今回は3つの縁取りを追加してみましたが、別にそんなに要らないという場合は1つくらいでも大丈夫です。適当に自分の好きな色とサイズに変更して使用して下さい。
↑今回は極細の黒縁取り→太めの白縁取り→太めの灰縁取りの3つをかけています。
手順③テクスチャをレイヤー3に配置します。
↑なんでもいいので、好きなテクスチャ画像をレイヤー3に入れて下さい。
※ちなみにテクスチャじゃなくても単なる背景画像でも大丈夫です。
テクスチャについてはPixabayあたりで『テクスチャ』と検索すればいっぱい出てきますから、好きなものをDLして使って下さい。
↑私は星空の背景画像を使いますが、好きなものを使って下さい。
↑レイヤー3を選択状態で右クリック→『上のオブジェクトでクリッピング』を選択して下さい。
↑って事で完成です。
↑レイヤー3に使う画像を交換する事で色々な質感にする事が可能なので汎用性は非常に高いです。
↑また、レイヤー3を適当な動画ファイルに交換するとテキスト文字内部に動くエフェクトを付ける事も出来ますので色々と試してみて下さい。
とりあえず、何種類か自分好みのものを作ったらexoファイルとして保存しておくと、他の動画を作る時に呼び出して使いまわせますので、多少面倒でもやっておいた方が将来的に利便性が増します。
exoファイルへの保存&呼び出し方法はこちら。
切り抜き文字の作り方
↑稀に見る事がある図形なんかのオブジェクトをテキスト文字の形状で切り抜くやつですね。
どっちかと言うとブログとかで目にする事が多く、YouTubeとかだとあんまり使われていないような気がしますが、作成自体はそんなに難しくはないので、備忘録がてら一応製作方法を解説していきます。
ちなみに先程と同じように複数レイヤーを使用する為、使い勝手自体はそんなに良くありません。製作コストも地味に高いので、動画で使うんだったらアイキャッチのタイトルとかにピンポイントで使用した方が良いような気がしますね。
手順①レイヤー1に背景用の画像を配置します。
↑なんでも良いのでレイヤー1に背景に使いたい画像を配置して下さい。
私は星空の画像を使いますが、適当な画像がないという方はPixabayとかにフリーの画像がたくさんありますので、好きなものをDLしてきて下さい。
手順②レイヤー2に図形オブジェクトを生成して下さい。
↑タイムライン上のオブジェクトが何もない場所で右クリック→出てきた一覧の中から『メディアオブジェクトの追加』→『図形』を選択して下さい。
図形オブジェクトが生成されますのでレイヤー2に配置して下さい。
↑設定ダイアログのパラメーターは大体こんな感じにして下さい。基本的には図形の種類を四角形に変えて、サイズと縦横比の数値を好きな感じに調整してもらえれば大丈夫です。
色は私の場合は白にしてますけど、別に他の色に変えても良いです。
↑この段階で背景の上に横長の長方形が出来ていると思います。
手順③レイヤー3にテキストオブジェクトを生成します。
↑タイムライン上のオブジェクトが何もない場所をクリック→『メディアオブジェクトの追加』→『テキスト』を選択して下さい。
テキストオブジェクトが生成されますので、レイヤー3に配置して下さい。
色やフォント、テキスト内容に関しては適当に好きなものにして下さい。
↑私の場合は現段階でこんな感じになりました。フォントに関しては太めのものを使用した方が最終的に見栄えがよくなると思います。
手順④レイヤー4にレイヤー1の画像をコピペします。
↑レイヤー1の画像オブジェクトをレイヤー4にコピペして下さい。
レイヤー1を選択状態でキーボードの『Ctrl+C』でコピーした後にレイヤー4付近で左クリック→『Ctrl+V』でコピペできると思います。
↑レイヤー4を選択状態で右クリック→『上のオブジェクトでクリッピング』を選択して下さい。
って事で、完成です。
↑レイヤー1と4の画像を動画に変更しても使えますので、汎用性は高いです。
こちらも何種類か自分好みのものを作った後にexoファイルとして保存しておくと、他の動画を作る時に簡単に呼び出して使いまわせますので、多少面倒でもやっておいた方が将来的に利便性が増します。
exoファイルへの保存&呼び出し方法はこちら。
文章内の特定のフォントの大きさを変える方法
↑次は制御文字を使って、こんな感じで同一テキスト内で大きさとか書式を変える方法を記述していきましょう。
と言っても、作り方に関しては前に書いたこちらの記事に大体記述していますので、ざっくり使いそうなものだけ記載して終わりにしようと思います。
詳しく説明すると長くなりますからね。
ちなみに、こちらの記事で紹介しているプラグインを使うと制御文字を比較的簡単に扱う事ができるようになります。
特定の文字だけ大きくしたり小さくしたりする。
↑まずはスタンダードな所で特定の文字の大きさだけを変える方法ですね。
↑基本的には大きさを変えたいフォントの前後に『<s○○○>』と『<s>』を入れる事で変更可能となります。※上記のサンプルでは間違えて『,』が入ってますが気にしないでください。
フォントの前に置いた『<s○○○>』の方は○○○の中に任意の数字を入れて下さい。数値を小さくするとフォントが小さくなって、数値を大きくするとフォントが大きくなります。
フォントの後ろに置いた『<s>』はどこまでの文章の大きさを変えるのかを決めるものなので、最後の文字の後ろに記述しておけば大丈夫です。
↑ちなみに、フォントの後ろに『<s>』を記述しない場合は『<s○○○>』以降の文字が全て大きさが変わります。場合によっては『<s>』を使わなくてもいいので適当に使い分けて下さい。
特定のフォントだけ書式を変える方法
↑次はちょっと複雑ですが、フォントの種類や縁取りの色を変えたりする方法を記述していきましょう。
基本的には<s(変えたいフォントサイズに対応する半角数字),(フォント名),B(太字)I(斜体),<#ff0000(フォントの色に対応する16進数コード),ffffff>(フォントの縁取りに対応する16進数コード>(対象テキスト)<#><s>みたいな感じで記述する事で色々なものが作れると思います。
まあ、この説明だけだと訳が分からないと思いますので適当なサンプルで、少しだけ解説してみようと思います。
↑とりあえず、こちらのサンプルのように特定の文字だけ大きさもフォントも縁取りの色も違う上に太字&斜体になっているものを作ってみましょう。
↑前準備として『縁取り文字』か、『縁取り文字(細)』にして、『影・縁色の設定』から縁取りの色を好きなものに変えて下さい。これをやっておかないと縁取りの色の変更ができなくなります。
あとはフォントとかを好きなものに変更したかったらしてみて下さい。
では、次に制御文字の説明をしていきましょう。
今回使っているものは『なぜ人が<s200,g_コミックホラー恐怖-教漢,BI><#ff0000,ffffff>泣く<#><s>のかがわかった。』という文字列なんですが、
①『s200』の部分は変えたいフォントサイズです。数値を大きくするとフォントが大きくなって数値を小さくするとフォントが小さくなります。
②『g_コミックホラー恐怖-教漢』というのは今回使っているフォント名です。インストールされているフォント名を正確に入れないと機能しません。
外部ソフトのフォントを一覧表示するノとかを導入すると、インストールされているフォント全てを一覧表示&名称をコピペできるようになりますので、入れておくと便利です。
③『BI』はBの部分が太字、Iの部分が斜体を意味しますので、どっちかだけ必要ならBかIのどれかを入力すれば大丈夫です。別に要らなかったらBI部分は消して下さい。
④『<#ff0000,ffffff>』は最初の『#ff0000』が16進数による文字の色を表します。次の『ffffff』が縁取りの色を表します。カラーコードはこちらあたりから調べてみて好きな色のコードを入力して下さい。
⑤『<#>』と『<s>』は範囲選択の為の最後を示す記号みたいなものです。『<#>』の方は④で説明したカラーコード用のやつで、『<s>』の方は①~③で説明した制御文字用のやつです。
あとは『<』とか『,』とか『>』の付け忘れをしなければ大丈夫だと思います。
まあ、別に制御文字を使わなくても複数の書式の違うテキストオブジェクトを作って、手動で移動させたりすれば同じようなものが出来るんですけどね。
ただ、幾つか制御文字を使ったテンプレートを作ってエイリアスに登録しておけば簡単調整で色々と使い回せますので、バラバラの文字を組み合わせるよりは工程数を激減させる事が可能というメリットがあります。
※その代わり、複雑なものを作りにくいといったデメリットもありますが。
エイリアスへの保存&呼び出し方法はこちらからどうぞ。
その他のテキストの作り方
あとは、おまけとして今まで単発で記事にしてきたテキスト関連も一応紹介していこうかなと思います。作り方とかはリンクを貼っておきますので、そちらの方を参照してやってみて下さいませ。
『ピッカピカ加工』スクリプト
↑割と簡単に金ピカ(銀ピカ)テキストを作る事が出来るスクリプトです。
紹介記事はこちらからどうぞ。
『ひらがな小さ』スクリプト
↑ひらがな部分を任意の大きさに簡単に変更できるスクリプトです。制御文字を使うよりもお手軽なのでオススメです。
紹介記事はこちらからどうぞ。
『光帯通過』スクリプト
↑こんな感じでテキスト文字に移動する光を付加する事が出来ます。かなり汎用性が高く、良く使っています。
紹介記事はこちらからどうぞ。
配布エイリアスを使用してテキストを装飾する方法
↑こんな感じのテキスト文字が配布されているエイリアスを使って簡単に作れるようになります。
紹介記事はこちらからどうぞ。
って事で、本日の記事は以上となりますね。
とりあえず、現段階で私が作れるものとしてはこのあたりまでが実用域なんじゃないかという事で、また何かネタが溜まったら第三弾の記事を書くかも知れません。
いつになるかは解りませんが。
奇特な方は気長に待っていて下さると嬉しいです。
では、ここまで読んでくださった方はありがとうございます。
お疲れ様でした。
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今回の記事作成時間&経費&日記
記事作成時間:約5時間
今現在、将来的にLIVE2Dで動かせるように、暇を見て新しい立ち絵の分解作業をしている最中だったりするんですが……AviUtlでLIVE2Dを動かすとムチャクチャ製作コストが高くつく事が判明した為、どうしようかなーっと悩んでいる途中だったりします。
勿論、動かした方が視覚的効果が高いのは当然なんですが、試しに配布されているLIVE2D用の立ち絵をAviUtlで動かしてみたら色々と工程が多くて面倒臭かったので心が折れた感じです。
しかも、私のPC環境的にLIVE2Dとは相性が悪いのか作業途中でAviUtlが何度も落ちて最初からやり直しをするはめになりましたからね。
……これを毎回やるとか苦行以外の何物でもないですわ。
その上、LIVE2D用の立ち絵のセットアップにも時間とお金がかかりますからねー。
技術的にはLIVE2Dで動かしてみたい気持ちもあるんですが、当面は風揺れスクリプトで髪だけ動かす感じで良いかなと思っている今日この頃だったりします。
これ以上は沼にはまる気がしてなりません。
まあ、ちょっと師匠達と相談してみて妥協点を見極めていこうかと思います。
では、最後に恒例の累計出費&記事作成時間を発表して終わりにしましょう。
総制作時間:約2122時間
累計支出:72,842円