イントロダクション
今回は旧エヴァの活動限界タイマー的なものをAviUtlで作っていこうと思います。
↑こんな感じの割と有名なやつですね。
師匠からの課題で一応作ってみましたが、厳密にオリジナルを再現すると色々と問題があるらしいので細部は適当ですが。
素材自体も、あえてフリーハンドに近い方式で作ってますから、ムチャクチャいい加減だったりします。
遠目に見る分にはそれっぽい感じに見えるという程度ですが、それでも良いという方は、とりあえず使用した画像素材等も置いておくので適当に作ってみて下さい。
尚、サーバーの仕様上、アップロードの際に素材の画質がオリジナルより劣化しますので気になる人は↑こちらの記事で説明しているwaifu2xとかで高画質化して下さい。尚、画像サイズを変更してしまうとAviUtlでのパラメーター設定が大幅に変わってしまいますのでサイズ自体は変えない方が良いと思います。
かなり製作工程が長く、AviUtlの中級者寄りの記事となりますが、お時間のある方は読んでいって下さいませ。
宜しくお願い致します。
エヴァ風活動限界タイマーの作成方法
↑LuaJITを導入している方は通常のカウンターを使うと表示が誤作動してしまいますので、こちらの記事を参考に『カウンター改』を導入しておいて下さい。
では、前準備はこれくらいなので、ぼちぼち製作の方を始めていきましょう。
製作工程が長いのでちょっと説明を省略していきますが、御了承願います。
一応、完成品はタイマー部分が5分で、その後に30秒だけ0秒の表示がされる感じのものを作ってみようと思います。
手順①AviUtlを起動して新規プロジェクトを作ります。画像サイズは1920×1080で作成します。
手順②レイヤー1に背景用の黒画像を作ります。
タイムライン上で右クリック→『メディアオブジェクトの追加』→『図形』を選択します。レイヤー1に配置し、図形の種類は『背景』にして色は『黒』にして下さい。
オブジェクトの長さは330秒にしておきましょう。
手順③レイヤー2とレイヤー3に光用の画像を放り込みます。
↑この画像をレイヤー2とレイヤー3に放り込んでオブジェクトの長さは330秒にしておきましょう。
※画像の拡大率を125にするとフィットすると思います。
レイヤー2の方は設定ダイアログから透明度を30に設定して下さい。
手順④レイヤー3の画像に『グロー』と『点滅』の効果を付与します。
レイヤー3の画像を選択後、設定ダイアログの右上にある+マークをクリック→『グロー』を選択。
続けて、設定ダイアログの右上にある+マークをクリック→『アニメーション効果』→『点滅』を選択して下さい。
↑レイヤー3の設定パラメーターはこんな感じにして下さい。グローの色は私は白にしていますが、好きな色に変更してもいいです。
手順⑤レイヤー4にフレーム部の画像を放り込みます。
↑この画像をレイヤー4に放り込んでオブジェクトの長さは330秒にしておきましょう。
※画像の拡大率を125にするとフィットすると思います。
オリジナルの方は画像にグラデーション処理をしていますが、あんまり本物に似せすぎるなという指示だったので私が適当に描いたフレームにはあえて処理を入れていません。
まあ、AviUtlの基本機能のグラデーションを使えばオリジナルに似た画像に出来ますので、この記事では触れませんけど、やりたい人は試行錯誤してみて下さい。
手順⑥レイヤー5にグループ制御を生成して、『グロー』を付加します。
タイムライン上で右クリック→『メディアオブジェクトの追加』→『グループ制御』を選択します。
生成された『グループ制御』をレイヤー5に配置し、設定ダイアログの右上にある+マークをクリック→『グロー』を選択して下さい。
↑レイヤー5の設定パラメーターはこんな感じにしてオブジェクトの長さは330秒にしておきましょう。グローの色は私は白にしていますが、好きな色に変更してもいいです。対象レイヤー数は8にしておいて下さい。
手順⑦レイヤー6にテキスト用の画像を放り込みます。
↑この画像をレイヤー6に放り込んでオブジェクトの長さは300秒にしておきましょう。最後の30秒は後で画像を差し替えます。
※画像の拡大率を125にするとフィットすると思います。
フォントとかが気に入らない場合は、適当にAviUtlの基本機能の図形オブジェクトとテキストオブジェクトを使って自作して下さい。
赤い斜線は、さつき氏のスクリプトの『斜めブラインド』と標準機能のクリッピングを使うと作りやすいです。
↑さつき氏のスクリプトの導入方法はこちらの記事を参考にして下さい。
手順⑧レイヤー7にカウンター用の背景画像を放り込みます。
↑この画像をレイヤー7に放り込んでオブジェクトの長さは330秒にしておきましょう。
※画像の拡大率を125にするとフィットすると思います。
ただ、この背景画像は後述するカウンター用の『DSEG7 Classic』というフォントを使用する事を前提にして作ってますので、他のフォントを使用したい場合は位置がズレてしまうので使えません。
カウンターに他のフォントを使用する場合は新たに自作して下さい。
まあ、なくても完成度が落ちるだけなので、気にしない人なら手順⑧そのものをスルーしても良いと思います。……そもそもオリジナルの方には、この背景画像そのものがありませんからね。
手順⑨レイヤー8に『カウンター改』のカスタムオブジェクトを生成します。
まずはメインの大型カウンターを作りましょう。
タイムライン上で右クリック→『メディアオブジェクトの追加』→『カスタムオブジェクト』を選択します。レイヤー8に配置し、エフェクトの種類は『カウンター改』にして下さい。
続けて、カスタムオブジェクトの設定ダイアログの右上にある+マークをクリック→『クリッピング』を選択してオブジェクトの長さは300秒にしておきましょう。
あとは今回使用する『DSEG7 Classic』というフォントをPCにインストールして下さい。
※他のフォントを使用する場合は、細かい設定は各々で調整して頂く事になります。
↑レイヤー8の設定パラメーターはこんな感じにして、カウンター改の使用フォント名は『DSEG7 Classic』と入力しておいて下さい。
手順⑩レイヤー9に小型カウンターを生成します。
レイヤー8のオブジェクトをコピーしてレイヤー9に貼り付け、パラメーターを変更します。
↑レイヤー9の設定パラメーターはこんな感じにして下さい。
手順⑪レイヤー10にDANGER用の画像を放り込みます。
↑この画像をレイヤー10に放り込んでオブジェクトの長さを60秒にしておきましょう。
※画像の拡大率を125にするとフィットすると思います。
配置位置が特殊ですので注意して下さい。タイムラインで言うと4分(240秒)の地点を先頭にするようにしてオブジェクトを置いてください。
オリジナルの活動限界カウンターでは1分を切るとこの表示が現れるらしいので、大体そのあたりに配置して貰えれば大丈夫です。
手順⑫レイヤー14に画面全体を赤くする為の背景を生成します。
オリジナルの活動限界カウンターでは1分を切ると画面全体が真っ赤になるらしいので、それ用の背景を作りましょう。
※レイヤー11~13は後で使いますのでレイヤー14に生成する事になります。
0から作るのも面倒なのでレイヤー1の黒背景画像をコピーしてレイヤー14に貼り付けします。
オブジェクトの長さを90秒にして、色を赤に変更し、合成モードを乗算にして下さい。
↑レイヤー14の設定パラメーターはこんな感じにして下さい。
配置位置はカウンターが1分を切るあたりにして下さい。手順⑪のレイヤー10と先頭部分は一緒ですね。
手順⑬画面全体の周囲を暗くする為にレイヤー15に周辺ボケ光量を生成します。
タイムライン上で右クリック→『メディアオブジェクトの追加』→『カスタムオブジェクト』を選択します。レイヤー15に配置し、エフェクトの種類は『周辺ボケ光量』にして下さい。
オブジェクトの長さは330秒です。
↑レイヤー15の設定パラメーターはこんな感じにして下さい。
これで基本部分は大体できたので、次の工程からはカウンターが0秒になった後の演出を追加していきます。
手順⑮カウンター0秒用の画像をレイヤー11に放り込みます。
↑この画像をレイヤー11に放り込んでオブジェクトの長さを30秒にしておきましょう。5分のカウンターの数字がゼロになった後に配置して下さい。
※画像の拡大率を125にするとフィットすると思います。
手順⑯レイヤー12にカウンター0秒用の点滅素材その1を放り込みます。
↑この画像をレイヤー12に放り込んでオブジェクトの長さを30秒にしておきましょう。5分のカウンターの数字がゼロになった後に配置して下さい。
※画像の拡大率を125にするとフィットすると思います。
続けて、レイヤー12の設定ダイアログの右上にある+マークをクリック→『アニメーション効果』→『点滅』を選択して下さい。
↑レイヤー12の設定パラメーターはこんな感じにして下さい。
手順⑰レイヤー13にカウンター0秒用の点滅素材その2を放り込みます。
↑この画像をレイヤー13に放り込んでオブジェクトの長さを30秒にしておきましょう。5分のカウンターの数字がゼロになった後に配置して下さい。
※画像の拡大率を125にするとフィットすると思います。
続けて、レイヤー13の設定ダイアログの右上にある+マークをクリック→『アニメーション効果』→『点滅』を選択して下さい。
↑レイヤー13の設定パラメーターはこんな感じにして下さい。
↑ここまでの設定でこんな感じの動画が完成していると思います。
↑最終的なタイムラインはこんな感じになっている筈なので確認してみて下さい。
手順⑱ここまでの動画を一時出力しましょう。
最後にカメラ制御を使って動画の視点を移動させる事になるのですが、私の環境だと動作が激重だったり、表示がバグったりしましたので、ここまでの動画をMP4形式で出力してからやる事になりました。
かんたんMP4や×264とかで動画を出力して下さい。
私の環境だと出力に小一時間かかりましたので、適当に食事や散歩でもしてくるといいと思います。
出力が終わったらこのプロジェクトファイルを保存して終了させて下さい。
手順⑲カメラ制御で動画の視点を変更しましょう。
AviUtlを再起動して新規プロジェクトを作ります。画像サイズは1920×1080で作成します。
レイヤー2に先程出力したタイマーの動画を放り込んで下さい。
↑レイヤー2の設定ダイアログの右上にあるリサイクルマークみたいなアイコンをクリック→出てきたリストの中から『拡張描画』を選択してカメラ制御化に置いて下さい。
次にレイヤー1にカメラ制御を生成します。
タイムライン上で右クリック→『メディアオブジェクトの追加』→『カメラ制御』→『カメラ制御』を選択します。
生成されたカメラ制御をレイヤー1に配置して長さをレイヤー2の動画と同じにして下さい。
↑レイヤー1のカメラ制御の設定パラメーターはこんな感じにしましたが、好きな視点に設定して下さい。
↑レイヤー2の設定パラメーターはこんな感じです。適当なので好きなように調整して下さい。
↑完成するとこんな感じの視点になりますが、これは個人的な好みの角度となりますのでオリジナルとは視点が結構違います。オリジナルに近づけたい人はパラメーターを調整してみて下さい。
って事で、これを出力すれば終了です。2回目の出力は数分で終わりますのでコーヒーでも飲んでお待ちください。
以上です。
本来なら全部で70工程以上ありましたが、なるべく必要な素材をまとめてPNG画像にしましたので3分の1以下の工数で完成できると思います。
もっと完成度を上げたい人はイラストレーターとかのベクターデータで素材を自作して下さい。
では、個人的な備忘録的な記事でしたが、ここまで読んで下さった方はありがとうございました。
お疲れ様です。
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他のAviUtlプラグイン紹介記事はこちら。
AviUtlスクリプト紹介記事はこちらです。
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今回の記事作成時間&経費&日記
記事作成時間:約10時間
今回のエヴァ風活動限界タイマーは地味に3日間くらい製作にかかってます。
頑張れば1日で作れない事もなかったのですが、体調を考えて作業を分けたような感じですね。
試作品を作った段階でカウンターの数値がバグってたので直し方を調べたり、最初に作った素材がオリジナルを完全にトレースしたものだった為、ブログに載せられないという事で適当にフリーハンドで作り直したりとかしていたら、やたらと時間がかかりました。
う~ん。これ作っている時間を新しい立ち絵作成に使った方が良かったような気がしますけど、まあ自己満足みたいなものですし、良しとしましょう。
2021年はエヴァが完全完結した年という事で、やってみました。
では、恒例の累計出費&記事作成時間を発表していきましょう。
お時間のある方は次項も読んでいって下さいませ。
総制作時間:約1254時間
累計支出:58,882円
本日のオススメ商品『漫画版 新世紀エヴァンゲリオン』!!!
今回ご紹介する商品は私の師匠オススメの商品『漫画版 新世紀エヴァンゲリオン』です。
1994年~2013年にかけて約19年ほど連載されていた漫画作品です。
やたらと休載期間が多かったらしく、19年で全14巻の発行となっておりますが、何年も休載して全然完結しない漫画も多いので最後まで描き切ってくれただけ良かったと思います。
基本的には最初のテレビシリーズのアニメのコミカライズ的なものとなっていますが、結構登場キャラの性格がアニメと違っていて面白いですよ。
主人公なんかは、ちょっとふてぶてしい性格になっている上にメンタルが地味に強いのでアニメ版みたいに過度に悩んだりとかはしませんしね。
ラストを含めて漫画版のオリジナル展開もありますし、アニメ版より解りやすい内容となっていますから個人的にはオススメです。