イントロダクション
今回はAviUtlにプラグインを追加して色々な音声加工をやってみようというのが主題となります。
AviUtl単体の基本機能だけだと『音量フェード』、『音声ディレイ』、『モノラル化』の3つしか使えない上に、あんまり品質も高くなかったりするんですよね。
まあ、今までの動画作成では所謂エコー的な機能を持っている『音声ディレイ』しか使ってこなかったんで、使い道があるのかどうか解りませんが、ブログネタとしてAviUtlの機能を強化してみようという話になった訳です。
メチャクチャ拡張機能が多いので、入れておいても損はないプラグインだと思いますから、お時間のある方は読んでいって下さいませ。
宜しくお願いします。
VSTプラグインの導入~基本的な使い方
VSTホストプラグイン+α の導入
高品質な音声加工を行う為には外部の『VSTプラグイン』というものを入れないといけません。
で、このプラグインをAviUtl上で機能できるようにするのが『VSTホストプラグイン+α』だったりします。
そういう事で、まずはコレを入れないと『VSTプラグイン』を導入できないという訳ですね。
導入方法ですが、こちらから『VSThost4aviutl』をダウンロードしてきましょう。
↑『Code』から『Download ZIP』を選んでダウンロードして下さい。
↑二回解凍すると『VSThost4aviutl』というフォルダの中に『vsthost_1.auf』、『vsthost_2.auf』、『vsthost_3.auf』、『vsthost_4.auf』、『wavpatch.auf』という5個のファイルが入ってますので、それを全部AviUtlの『Plugins』フォルダに入れれば導入完了となります。
VSTプラグインのダウンロード
では、機能の本体であるVSTプラグインのダウンロードをしていきましょう。
実は、このVSTプラグイン。用途によって様々な種類があるので一概にどれが良いとは言えないようなものなんですよね。人それぞれ好みが違いますし。
一応、有名どころとしては主にエコーをかける『Sanford Reverb』とかは汎用性が高いと言われています。その分、パラメーターが多くて調整が難しいですけど。
後はボイスチェンジャー系の『Krush』は声を無線風に。『Pitchproof』は宇宙人みたいな声。『RoVee』は男声、女声、ロボット風などに加工する事が可能です。
他にも色々とプラグインが山のようにあります。Googleあたりで『フリー VSTプラグイン』とでも検索すれば出てきますから自分の好きなものをダウンロードしてください。
基本的な使い方
では、まずAviUtlを起動して新規プロジェクトを作りましょう。
↑AviUtlの上部メニューから『設定』→『VST Hosting #1の設定』を選択します。ゲームで言うと1番スロットにプラグインをセットするようなものですね。
↑メニューがポップアップしてきますので、『VSTプラグインの選択』を押して自分の用意した『VSTプラグインのdll』を読み込みます。
今回はサンプルとして『Sanford Reverb』のプラグインを読み込んでみます。
↑『SanfordReverb32.dll』を選択して開くボタンを押せば準備完了です。ちなみに.dllを消すと読み込みできなくなりますので、大元のVSTプラグインはAviUtlフォルダ内とかの解りやすい場所に置いておいた方が良いと思います。
↑タイムライン上で右クリック→『フィルタオブジェクトの追加』→『VST Hosting #1』を選択してタイムライン上にフィルタオブジェクトを生成します。
↑このフィルタオブジェクトは上にあるレイヤー全てに影響を及ぼすので、なるべく上の方に音声ファイルを置いた方が良いとは思います。
↑尚、フィルタオブジェクトの設定ダイアログの方は使用できませんので注意して下さい。私は2分くらい何を押しても反応しないこのウィンドウに惑わされました。
↑AviUtlの上部メニューの『設定』→『VST Hosting #1の設定』で表示されるこちらのメニューから『設定ウィンドウ』を選択します。
↑『Sanford Reverb』のパラメーターが表示されますので、好きなように設定をしていきましょう。
↑とりあえずMIXのERを-0.8、OUTを-3.5に設定し、REVERBのPREDLYを0、TIMEを0.6くらいに設定すると、こんな感じのエコーがかかるようになります。
かなり微細な調整が可能ですので、適当にいじってみて良さそうなパラメーターを探してみて下さい。
『VST Hosting #2~4』にも同じような手順でプラグインを割り当てていけば、デフォルトで最大4つのエフェクトをかける事が可能となります。
もっと増やしたいという人は『vsthost_1.auf』あたりをコピーして名前を『vsthost_5.auf』とリネームすれば5番目のスロットを作成する事が出来ます。
同じ要領でコピーとリネームを繰り返せばたくさんのエフェクトを割り当てる事が可能となりますが、あんまり多すぎても混乱するような気がしますので程々にした方が良いとは思います。
音声パッチャーについて
この音声パッチャーが何なのかという事ですが、要するに特定のレイヤーの音を吸い込んで別レイヤーに出力する事を可能とする機能です。
『VST Hosting #〇』というフィルタオブジェクトを適用すると上のレイヤーに存在する音声に見境なく影響を及ぼすので、それを回避する為に使う訳ですね。
↑こんな風に2つの音声が重なっていると両方ともエフェクトがかかってしまうので、1つだけにエフェクトをかけたい時なんかに使います。
ってな訳で、使い方です。↑『フィルタオブジェクトの追加』→『音声パッチャー』を選択する事でタイムラインに音声パッチャーのオブジェクトが生成されます。
↑レイヤー2に音声パッチャーのオブジェクトを配置します。
↑設定ダイアログに吸収した音を放出したいレイヤー番号を入れます。これでレイヤー1の音が吸収されてレイヤー5に出力されるように設定されました。
次に音声の出力先のレイヤー5を作りましょう。↑こんな風にレイヤー2をコピーしてレイヤー5に配置して下さい。
↑レイヤー5の設定ダイアログの『ルーティングへ出力』のチェックを外すとレイヤー3にのみエフェクトがかかるようになります。
私が動画を作る場合、音声以外のSEやBGMは一度動画を出力してから付けているので、あんまり使わないような気がしますが一応の説明として記述しておきました。
ってな訳で、ざっくりではありますが、『AviUtlで高品質な音声加工をする方法』でした。
では、本日はここまで。
お疲れ様でした。
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今回の経費&記事作成時間&日記
記事作成時間:約4時間
色々なVSTプラグインを入れて遊んでいたら記事を書くのに時間がかかってしまいました。
何というか、VSTプラグインは選択肢が多すぎる上にUIもそれぞれ違うので総じて扱いにくいものが多かったりします。
ただ、その代わりに微調整が効くので、自分の好きなものを追求して作れるという意味では良いものだとは思いますけどね。
では、恒例の累計出費&記事作成時間を発表して今回は終わりにしましょう。
最後まで読んでくださった方はありがとうございました。
総制作時間:約757時間
累計支出:47,082円