イントロダクション
今回はPSDToolKit解説第二回として、基礎的なanmファイルの作成方法を記述していこうと思います。
↑こういう感じのanmファイルという名の文字列を作成する事で、表情差分をAviUtl上で簡単に変更する事が可能になる仕組みですね。
↑このanmファイルをAviUtlに読み込ませる事で、対応する立ち絵の表情をこんな感じでスライダー番号で簡単に変更できるようになります。
主に目や口、眉毛なんかに使用しますが、手の差分や服装なんかをanmファイルに登録すれば、そちらの方もスライダー番号を変更する事で変更が可能になりますので、かなり便利な機能だったりします。
まあ、作るのがちょっと面倒ですけど……大体はコピー&ペーストで出来ますので、見た目よりはずっと簡単に作成できますから安心して下さい。
↑尚、今回の記事は前回の『PSDToolKit解説①導入~PSDファイルの読み込み』の記事を理解している事を前提として話をしますので、御了承下さい。
では、注意事項も読んで頂けたという事で、今回はPSDToolKitのanmファイル作成と使い方を記述していきます。
興味のある方は読んでいって下さいませ。
宜しくお願い致します。
PSDToolKitのanmファイルの作成方法と使い方
anmファイルの作成方法
では、さっそくanmファイルの作成をしていきましょう。
手順①AviUtlを起動して新規プロジェクトを作ります。画像サイズは適当でいいですが、私は1920×1080で作成する事にします。
手順②PSD形式の立ち絵をタイムラインに投げ込んで下さい。
↑私はこちらの商用利用可能の立ち絵をサンプルとして使用しますが、他のものでも大丈夫です。自分で使いたいPSDファイル形式の立ち絵を使用して下さい。
手順③PSDToolKit用のウィンドウを表示させます。
キーボードの『Ctrl+W』を押すとPSDToolKit用のウィンドウが表示されます。
↑こんな感じのウィンドウが出現してきますので、立ち絵が見難かったら下部にあるスライダーを動かして拡大率を変えて下さい。
手順④眉のパーツを使ってanmファイルを作成します。
↑パーツは目とか口とかでもいいんですが、今回は眉の部品を使ってanmファイルを作ります。眉の部品を右クリック→『〇〇と同じ階層のレイヤーを全てファイルにエクスポート』を選択します。
↑保存場所はAviUtl本体フォルダ内にある『script』フォルダの中に更に新規フォルダを作成して入れておいた方が解りやすいです。
私の場合は『script』フォルダの中に『多目的スライダー』という名前のフォルダを作って、その中に『キャラ名+表情差分.anm』という名前で保存しています。
まあ、『script』フォルダ内に入れておけば機能しますので、こだわりがなければ直で入れておいても良いと思います。
手順⑤生成したanmファイルをメモ帳で開きます。
さっき作成したanmファイルを『script』フォルダ内から探し出して右クリック→出現したリストの中から『プログラムから開く』を選択して下さい。
↑ファイルを開くアプリに『メモ帳』を選択して『常にこのアプリを使って.anmファイルを開く』にチェックを入れてOKボタンを押して下さい。
これで、今後はダブルクリックするだけでanmファイルをメモ帳で開けるようになります。
↑メモ帳で開くとこんな感じになっていますので、次はこれに目と口の差分画像を追加登録していきましょう。
手順⑥目と口の差分画像を追加登録しましょう。
1つのanmファイルにつき、4種類までのパーツを登録できますので目と口の差分を追加します。
↑目のフォルダを開き、その中にあるパーツなら何でも良いので右クリック→『〇〇と同じ階層のレイヤー全てをクリップボードにコピー』を選択して下さい。
これで全ての目の差分ファイルの情報がクリップボードにコピーされますので、さっき作ったanmファイルに貼り付けしましょう。
↑眉の項目の下に1行くらい空けて貼り付けをして下さい。キーボードの『Ctrl+V』を押せば先程コピーした目のデータがペーストされます。
尚、このままの状態だと機能しませんので、文字列の改修が必要となります。
↑貼り付けした文字列の一部を変更して移動させます。左側の状態から右の画像のような状態になればOKです。
眉のデータが『track0』なので、その下に貼り付けた目のデータは数を1つ増やして『track1』に変更します。変更に該当する文字列は目の項目の上と下に2か所ありますので忘れないようにしましょう。
数値の変更が終わったら、目の項目の一番上にある『--track1:〇,〇,〇,〇,〇』という文字列を『–-track0:〇,〇,〇,〇,〇』 の下に改行して移動させて下さい。
ここまでの作業が終わったら、同様の手順で口の差分ファイルを追加しましょう。
↑ちょっと文字列が長すぎてブログに貼り付けるのが難かしくなってきましたので適当に短縮してみましたが、口の方もanmファイルの下段に貼り付け→該当する2か所の文字列を『track2』に変更→ 『--track2:〇,〇,〇,〇,〇』 の文字列を『--track1:〇,〇,〇,〇,〇』の下に移動させれば大丈夫です。
これで眉、目、口の3つのパラメーター登録が終わりましたけど、anmファイル1つにつき、最大4つまでパラメーターを追加できますので、あと1つ登録できます。
他のパラメーターを追加したい人は同じ手順で2か所の文字列を『track3』に変更して『--track3:〇,〇,〇,〇,〇』 の文字列を『--track2:〇,〇,〇,〇,〇』の下に移動させて下さい。
※私の使用する立ち絵だと、あとは腕の差分くらいしか動かすものが残っていないのですが、これをスライダーで動かす為には更に3つのパラメーターを必要としますので、今回はスルーします。
ここまでの作業が終わったら、anmファイルを上書き保存して閉じて大丈夫です。
では、次に作成したanmファイルの使用方法を記述していきましょう。
作成したanmファイルの動作チェック方法
手順①AviUtlを起動して新規プロジェクトを作ります。画像サイズは適当でいいですが、私は1920×1080で作成する事にします。
手順②PSD形式の立ち絵をタイムラインに投げ込んで下さい。
手順③立ち絵にアニメーション効果を追加します。
↑立ち絵の設定ダイアログ右上にある+マークをクリック→出現したリストの中から『アニメーション効果』を選択して下さい。
手順④アニメーション効果の種類を変更します。
↑アニメーション効果の種類をさっき作成したanmファイルに変更して下さい。
変更すると眉、目、口といった登録したパーツの名前が設定ダイアログに表示されます。
手順⑤アニメーション効果を描画@PSDの上に移動させます。
『描画@PSD』の上にアニメーション効果を置かないと機能しませんので、移動させましょう。
↑設定ダイアログのアニメーション効果の所で右クリック→『フィルタ効果を上に移動』を選択すれば大丈夫です。
手順⑥眉、目、口のパラメーターをいじって立ち絵が動くかどうかテストします。
↑適当にスライダーをいじってみて、AviUtlのメインウィンドウの立ち絵が変化すればOKです。
特にエラーが出なければ現時点でのanmファイルの作成に問題はありませんので、今回の『基礎的なanmファイル作成と使い方編』の作業は以上となります。
次回は自動で目パチ口パクできるようにanmファイルを改修していきましょう。
ちなみに、ここで作ったプロジェクトファイルは次回にまた使用しますので、名前を付けて保存しておいて下さい。
↑次回の記事はこちらとなります。
では、本日はここまで。
お疲れ様でした。
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高成約率!ハイクオリティな動画編集オンライン講座【レバレッジエディット】
最短1ヶ月で動画編集スキルが身につく!【クリエイターズジャパン】
今回の経費&日記&記事作成時間
記事作成時間:約4時間
ディスプレイ上の画面をキャプチャーできるようになって、やれる事は増えましたが……割と加工するのが面倒臭い事に気付く今日この頃です。
1つの短い動画を作るのに地味に5分くらいかかりますからね。
でもまあ、読者の方に少しでも解りやすく説明する為にはGIF動画は有用だと思いますので、少し時間はかかりますけど頑張っていこうと思います。
では、恒例の累計出費&記事作成時間を発表していきますか。
お時間のある方は次項も読んでいって下さいませ。
総制作時間:約1516時間
累計支出:58,882円
本日のお薦めアニメ『蒼穹のファフナー』!!!
今回ご紹介する商品は、私の師匠オススメのアニメ『蒼穹のファフナー』です。
2004年に全26話で放映されたロボアニメですね。
テレビ第一期とか無印版などとも呼称される最初のファフナー作品で、前回紹介した前日譚の『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』のラストから数か月後を舞台としております。
内容的には宇宙からやって来た強大な力を持つフェストゥムという存在とファフナーを駆る人類が互いの存亡をかけて戦っているといった感じの話となっていますが……劇中で明かされていない裏設定が非常に多いので初見の人は困惑するかも知れません。
特に序盤の方の話は劇場版エヴァQ並に説明不足過ぎて、何が何だか解らなかったりします。
RIGHT OF LEFTでサブヒロインだった少女と、そこそこ目立っていた女教官が唐突に最初の1話で退場した時はビビりましたわ。
その後も感情移入する前にネームドキャラが次々と退場していきますし、展開がかなり雑です。
結論から言いますと、実はこの無印版ファフナー。
個人的に面白くなるのが全26話中の16話からという超スロースターター作品でして。
そこまでの助走についていける人だけが楽しめる作品だったりします。
特に16話からの怒涛の10話は非常に完成度が高く、ネタキャラだと思っていた機動侍ゴウバインの最後の雄姿には思わず涙しました。
真っ先に退場するだろうと思われた超絶ヘタレだったキャラも、多くの別れを経験して一人前のパイロットになっていきますし、後半に関してはストーリー的に文句のつけようがない程の完成度だと思います。
ただ、ストーリーの質が向上していくのと反対に、作画がだんだんとヤバくなっていく事が難点ですかね。
↑ファフナーというロボの胴体部分が左右非対称のデザインなので、流石に手描きは無理があった感じなのかも知れません。
特に最終話付近はモブの量産型ファフナーが安っぽいオモチャみたいな作画になっていて、非常に不安になりました。
個人的には名作だと思いますが、やはり序盤の助走期間が長すぎる事が最大のネックですね。
あとは登場キャラ達にほとんど作品的な補正がかからず、容赦なく退場していきますから、そのあたりの鬱展開を許容できる方は視聴してみても損はないと思います。