イントロダクション
今回は『輪郭がウゴくスクリプト』というものを使って、自動で動く輪郭の作り方を紹介していこうと思います。
↑こんな感じでキャラ画像とかの周囲に輪郭を作って、カクカクと自動で動かすといった演出ができるようになります。
一つ前の記事で似たような事をやってましたよね?
前回は手動で、今回は自動で動くという違いがありますけどね。
前回、こちらの記事で紹介した方式だと手動で差分を作って縁取りを動かしてましたが、今回のスクリプトは縁取りの形状の自由度はやや低いですが、自動で動きますので簡単に演出を作れるのがメリットですね。
前の方式よりも格段に製作が簡単なので初心者向けです。
ってな訳で、スクリプトの導入方法~基本的な動く輪郭の作成方法を備忘録がてら記述しておきますので、興味のある方は読んでいって下さいませ。
宜しくお願い致します。
キャラの周囲に動く輪郭を作る方法
輪郭がウゴくスクリプトの導入方法
まずは、必要なスクリプトをダウンロードしてきましょう。
↑こちらの配布動画からリンクを辿ってスクリプトをダウンロードしてきて下さい。
↑右上にあるダウンロードボタンを押すとZIPファイルがDLされます。
↑解凍するとこんな感じの構成になっていますので、『@ウゴ図形.anm』をコピーするか切り取りをして下さい。
↑先程の『@ウゴ図形.anm』をAviUtlフォルダ内の『exedit.auf』と同じ階層にある『script』フォルダに入れて下さい。
※scriptフォルダがない場合は新規作成して下さい。
これでスクリプトの導入自体は終わりましたが、こちらのスクリプトは『rikky_module』がないと動かないらしいので、導入していない人はそちらを入れておいて下さい。
↑『rikky_module』の導入方法に関しては前の記事に書いてますので、そっちの記事を参考に入れてみて下さい。
動く輪郭の製作方法
では、導入も終わったという事で、さっそくサンプルの方を作成していきましょう。
手順①AviUtlを起動して新規プロジェクトを作ります。画像サイズは適当でいいですが、私は1920×1080で作成する事にします。
手順②レイヤー1と2に同一の画像を放り込みます。
このスクリプトは通常の縁取りと違って元の画像を表示させる事が出来ない仕様みたいなので、レイヤー1に動く輪郭用の画像を入れて、レイヤー2に手前に表示させる用の画像が必要となります。
↑こんな感じで、輪郭だけ表示させたい場合はレイヤー2の画像は必要ありません。
↑今回、私はこちらのフリー画像を使いますが、基本的には好きなものを使用して下さい。画像をレイヤー1と2に放り込んだら、今回はサンプルという事で長さを5秒くらいにしておきます。
手順③レイヤー1の画像オブジェクトに『ウゴ塗りつぶし』の効果を付与します。
↑レイヤー1の設定ダイアログ右上にある『+』マークをクリックをすると、エフェクト一覧が出てきますので、その中にある『アニメーション効果』を選択し、左下の項目より効果を『ウゴ塗りつぶし』に変更して下さい。
手順④レイヤー2の画像を縮小します。
今回使用するスクリプトには枠を拡大縮小する機能がありませんので、レイヤー1を拡大するかレイヤー2を縮小する必要があります。
↑このままだと輪郭が見えにくいので、画像を縮小する訳ですね。
↑そういう訳で、レイヤー2の設定ダイアログから拡大率を90程度に落とします。このあたりは使用画像によって違いますので好みの大きさに変更して下さい。
↑一応、これで完成となります。
↑こんな感じで通常の縁取りを重ねがけする事も可能ですので、応用範囲は広いです。
↑先程の手順③でエフェクトの種類を『ウゴ輪郭』に変更すると、こんな感じでライン状の動く輪郭にする事も可能です。
パラメーターについて
↑詳しいパラメーターについてはスクリプトに同梱されているリードミーに書かれていますが、ファイルをなくした場合も考えて、引用として残しておきます。
@ウゴ輪郭
–輪郭間隔
輪郭を区切る長さを変更します。この幅は一定です。–ズレ
ズレ幅の最大値を設定します。–間隔フレーム
何フレームごとに形状変化が起きるかを設定します。–幅
ライン幅を設定します。–閾値
表示する最短の輪郭の長さを決定します。重さを軽減するための処理ですが、輪郭の読み込みはされるため細かすぎるものに適用するとこの値に関係なく動作が停止します。–閾値2
輪郭の透明度基準での閾値です。–高精度
チェックを付けると輪郭の抽出が高精度になります。rikky_moduleの機能です。–縁取り
描画される線に隙間が生まれるため、その隙間を埋めるため幅1ぼかし0の縁取りが行われます。–色
色を設定します。–図形
描画に使用する図形を指定します。–モード
剰余が0,1,2の三種類あり、どれも微妙に線の繋ぎ方が変わります。幅を大きくすると違いが分かりやすいです。–乱数固定
チェックすると同じシード値で同じ変化をします。–シード
シードを設定します。@ウゴ図形スクリプト README.txtより引用
@ウゴ塗りつぶし
–輪郭間隔
輪郭を区切る長さを変更します。この幅は一定です。–ズレ
ズレ幅の最大値を設定します。–間隔フレーム
何フレームごとに形状変化が起きるかを設定します。–対象
対象にする輪郭を決めます。例えば『二』では1画目2画目が別の領域の輪郭として認識されます。–閾値
表示する最短の輪郭の長さを決定します。重さを軽減するための処理ですが、輪郭の読み込みはされるため細かすぎるものに適用するとこの値に関係なく動作が停止します。–閾値2
輪郭の透明度基準での閾値です。–高精度
チェックを付けると輪郭の抽出が高精度になります。rikky_moduleの機能です。–塗りつぶし
チェックを外すと幅1の輪郭のみが表示されます。–縁取り
描画される線に隙間が生まれるため、その隙間を埋めるため幅1ぼかし0の縁取りが行われます。–色
色を設定します。–図形
描画に使用する図形を指定します。–アンカー
塗りつぶしに使用するアンカーの数を設定します。最大は16。
アンカー数が負のときはティム氏の任意多角形カスタムオブジェクトにならった描画をします。
0の時は図形の中央に,1以上の場合は一番近いアンカーに向かって塗りつぶしを行うようになります。文字などの複雑な図形の時に使用してください。
例えば『干』のとき、アンカーが2画目と3画目の交点のみにある場合、1画目の両端から伸びる部分がホームベース状に描画されてしまいますが、
1画目と3画目の交点にもアンカーを設置すると、1画目の両端はそちらのアンカーに向かって描画されるため、正常に描画されます。–中心座標
アンカーの座標です。–モード
剰余が0,1の2種類あり、どのアンカーに向かって描画するかを決めるタイミングを変更します。
0の場合はズレた後で一番近いアンカーへ、1の場合はズレる前に一番近いアンカーへ向かい描画します。
描画の関係で図形に予期せぬ空間が生まれる場合があり、それの対策に使えます。
理屈上は1にすることで、初期状態さえクリアしていれば動作の途中で謎の空間が生まれることはないはずなのですが、生まれる場合もあります。一体何が悪いのやら。–乱数固定
チェックすると同じシード値で同じ変化をします。–シード
シードを設定します。@ウゴ図形スクリプト README.txtより引用
これでパラメーター説明は終わりなんですが、注意点として私の環境だと『輪郭間隔』を直接数字入力しようとすると100%フリーズします。
↑設定ダイアログの輪郭間隔の数値をキーボードの数字で入力しようとすると、漏れなくAviUtlが固まったりします。
スライダーで動かす分には大丈夫そうなので、『輪郭間隔』を変更したい場合はスライダーを使った方が良いでしょう。
あと、何がトリガーになるのか解りませんが、たまにスクリプトの動作が不安定になる事がありますので、動く輪郭だけを別途アルファチャンネル付きの数秒のループ動画で出力して、スクリプトではなく動画として使用した方が安定するような気もします。
↑透明情報付きのアルファチャンネルの動画の作り方はこちらからどうぞ。
何というか、割と不安定なスクリプトなので長時間の動画を作るには向いていないような気がします。フリーズの危険性が常に付きまとっている事も考えて、ループ動画を作る時の素材作成用として使用するのが良いんじゃないでしょうかね。
とはいえ、自分で差分を作って動かすよりは簡単なのでオススメです。
ってな訳で、今回の記事は以上となります。
お疲れ様でした。
他のAviUtl関連の記事はこちらからどうぞ。
他のAviUtlプラグイン紹介記事はこちら。
AviUtlスクリプト紹介記事はこちらです。
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今回の経費&日記&記事作成時間
記事作成時間:約3時間
今現在、blenderでキャラモデリング用の手足の作成練習をしているんですが、なかなか難しいです。
↑とりあえず、チュートリアル通りに作ってみたら足の形状が奇形すぎて泣きました。
指だけ別部品で作り、後から移動して足先に縫合するという謎の工程を経て作っている関係で、スケールが全然違うものになってしまうようです。
まあ、勉強がてらなんとか直してみましょう。
う~ん。前にやっていたチュートリアル動画が丁寧に説明していたのに対して、今やっているチュートリアルは割と説明が雑な上に感覚的なので何やっているのかよく解らない所が多いですわ。
とはいえ、今まで知らなかった製法を知る事ができましたし、幾らか勉強にはなっていると思いますので、良しとしておきましょう。
では、最後に恒例の累計出費&記事作成時間を発表していきましょう。
総制作時間:約1763時間
累計支出:60,962円