イントロダクション
今回はAviUtlのPSDToolKitプラグインに同梱されている『チャンネルストリップ』という機能を使って、レイヤー毎に一括で音量を調整する事ができる方法を記述していこうと思います。
↑こんな感じでチャンネルストリップというオブジェクトをタイムラインに生成する事で、指定したレイヤーを一括で音量調整や音質の調整をかける事が可能になります。
合成音声の調整に便利な機能ですわね。
これを使う事で大幅な工程短縮を行う事も可能です。
前回の記事でも書きましたが、ボイスロイドとかSofTalk、CeVIOやVOICEVOXといった種類の違う合成音声ソフトを併用する場合、それぞれの音量がバラバラになりがちだったりします。
で、その音量を一つ一つ調整するのは面倒臭すぎるので、このチャンネルストリップを使ってレイヤー毎に一括調整すると工程が短縮されて非常に楽になったりするというお話ですね。
※特にCeVIOは昔ちょっとだけ触った感じだと、かなり出力される音量が小さいのでチャンネルストリップを使わないと調整が難しかった記憶があります。
本当は以前投稿したPSDToolKit解説シリーズで説明しようと思っていた内容だったりするんですが、普通に今まで書くのを忘れていました。
前回の音量測定プラグインのレベルメーターの記事を書いていたら、そういえばチャンネルストリップに関する事を記事にしてなかったなーという事に気付きまして。
丁度ネタもなかったので備忘録がてら記述していく事にしました。
ってな訳で、今回はチャンネルストリップを使った音量調整とかリバーブのかけ方なんかをざっくり記述していきますので、興味のある方は読んでいって下さいませ。
宜しくお願いしますわ。
チャンネルストリップの導入&基本的な使用方法
チャンネルストリップの導入方法
チャンネルストリップの導入方法ですが、PSDToolKitに同梱されてますので、そちらを導入済みの方は既にインストールされています。
PSDToolKitを入れてないという方は、こちらの記事に導入方法を記述してますので、参考にしてインストールしてみて下さい。
チャンネルストリップだけが欲しいという方は、PSDToolKitの中にある『AudioMixer.auf』というプラグインをAviUtlフォルダ内の『Plugins』フォルダに入れれば導入できると思います。
チャンネルストリップの基本的な使用方法
とりあえず、基本的な使用方法と言う事で、一つのレイヤー上に置いてある複数の音声ファイルの音量を変える方法を書いていきましょう。
まずはAviUtlを起動して適当に新規プロジェクトを作ったら、何でも良いのでサンプルがてら音声ファイルを幾つかレイヤー1に放り込んでください。
↑次にタイムライン上のオブジェクトが何もない場所で右クリック→『フィルタオブジェクトの追加』→『チャンネルストリップ』を選択して下さい。
↑これでタイムライン上にチャンネルストリップオブジェクトが生成されますので、私の場合は一応レイヤー2にでも置いておきます。
チャンネルストリップは音声ファイル用のグループ制御みたいなものですが、影響するレイヤーを個別に1つだけ選択できる方式ですので、別に音声ファイルの近くに置く必要はありません。
ただ、複数のレイヤーに複数のチャンネルストリップを適用する場合、関連する音声の近くに置いておいた方が解りやすくて後で調整がしやすいので、私は大体音声ファイルの直下に置いてますね。
このあたりのチャンネルストリップの配置方法は人それぞれなので、何回か作ってみて自分でやりやすいように管理して下さい。
また、チャンネルストリップのオブジェクトですが、基本的には音声ファイルが存在する分だけタイムライン上に伸ばしておく必要があります。
↑こんな感じでチャンネルストリップのオブジェクトがない区間があると、その部分だけ音量の調整がされませんので、いきなり音が大きくなったり小さくなったりする事になります。
※この特性を利用して、逆に一部分だけ音量を変えたりもできますが、かなり特殊な例じゃない限りは普通に音声ファイルの設定ダイアログから音量を変更した方が速いので、使い道はあんまりないような気がします。
↑あとはチャンネルストリップの設定ダイアログから、『ID』と『出力音量』のパラメーターを変更すれば特定のレイヤーに配置してある音声ファイルの音量を一括で変更する事が可能です。
◎一番上の『ID』にはエフェクトをかけたいレイヤーの番号を入れて下さい。
当ブログのサンプルみたいに、レイヤー1に音声ファイルを設置した場合は『1』と入力しておけば、レイヤー1を対象に機能するようになります。
◎『出力音量』はエフェクターに通した後の音量を指定するパラメーターで、数値をマイナス方向にすると音量が小さくなって、プラス方向の数値を入力すると音が大きくなります。
※上から2番目にある『入力音量』の項目でも同様に音量調節できますので、好きな方を使ってみて下さい。
あとは適当に『出力音量』の数値を変えながらスペースキーを押して音声を再生したり停止したりしてみて、丁度いい音量を模索してみて下さい。
以前に紹介した『レベルメーター』とか『loudness.auf』といったプラグインを使うと音量調節が楽になると思います。
丁度いい音量になったら完成です。
って事で、チャンネルストリップでまとめて音量を変更する方法でした。
その他のチャンネルストリップに関するパラメーターは、個人的にあんまり使いませんので詳細は公式マニュアルを参照して下さいませ。
頑張ればイコライザーとかコンプレッサーとかの効果をかける事も出来ます。
では、次にチャンネルストリップを使ったリバーブ(エコー)のかけ方を記述していきましょう。
チャンネルストリップ-Auxを使ったリバーブのかけ方
先程のサンプルを流用して、音声ファイルにリバーブをかけてみましょう。
リバーブをかけるには、まず『チャンネルストリップ-Aux』というオブジェクトを生成する必要があります。
↑タイムライン上のオブジェクトが何もない場所で右クリック→『フィルタオブジェクトの追加』→『チャンネルストリップ-Aux』を選択して下さい。
↑これでタイムライン上に『チャンネルストリップ-Aux』のオブジェクトが生成されますので、私の場合は一応レイヤー3にでも置いておきます。
通常のチャンネルストリップと同様、影響するレイヤーを個別に選択できますので、別に音声ファイルの近くに置く必要はありませんけど、近くに配置した方が何のレイヤーに影響しているのかは解りやすいと思います。
↑ちなみにオブジェクトの長さはリバーブをかけたい部分だけとかにしておかないと、全部エコーがかかるようになりますので注意して下さい。
次に、チャンネルストリップ-Auxとチャンネルストリップの設定をしていきましょう。
↑まずはチャンネルストリップ-Auxですが、こちらはとりあえずリバーブをかけるだけなら設定ダイアログの『ID』の値だけを変えればOKです。
※他の項目はリバーブの残響の細かい設定となりますので、こだわりがある人は公式マニュアルを参照して適当に好きな感じに調整して下さい。
◎『ID』は通常のチャンネルストリップに対してチャンネルストリップ-Auxを紐付ける為の番号なので、好きな数字を入れて大丈夫です。
一応、サンプルの方は解りやすいように、あんまり使わない番号の『25』と入力しておきましたが、普通は1番から順に付けていった方が良いでしょう。
↑次に通常のチャンネルストリップですが、設定ダイアログから『Aux ID』と『Aux Send』の数値を変更しましょう。
◎『Aux ID』はチャンネルストリップ-AuxのIDを指定する事で紐付けされます。先程のサンプルで言うと『25』という数字ですね。
◎『Aux Send』はチャンネルストリップ-Auxで設定したリバーブの影響度みたいなものです。
デフォルト数値の-10000でリバーブなしで、そこから数値を上げていくごとに徐々にリバーブがかかるようになっていきますから、好きな感じに調整して下さい。
↑一応、適当なボイロ音声の後半部分にリバーブをかけたものがこんな感じになっております。
AviUtl標準機能の音声ディレイよりは高品質なリバーブがかかりますので、かなり使えるんじゃないかと思います。
って事で、以上がチャンネルストリップの使い方に関する個人的な備忘録でした。
合成音声を使った動画を作る際には非常に便利な機能ですので、そっち系を作っている人にはオススメです。
次項もお時間のある方は読んでいって下さいませ。
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今回の記事作成時間&経費&日記
記事作成時間:約4時間
ぼちぼちPCのキーボードがヘタってきた今日この頃。
なんかタイピングしても、なかなか入力されないキーが増えてきました。
3回くらい連打すれば入力できますが、かなり使いにくいです。
まあ、元々師匠が5年使っていたという中古キーボードを100円で購入して、更に3年ほど使用してますからねー。
ブログをやってなければ後2~3年くらいは使えたかも知れませんが、タイピング頻度が爆発的に高くなってしまった事もあり、壊れるのも早くなってしまったようです。
う~ん。仕方がないので、ここらで買い代えておく事にしますか。……現在の黒字額が大体5,000円くらいしかないのであんまり高いものは買えませんが。
師匠の話によると、今まで私が使っていたキーボードは当時の新品価格で2万円くらいはする、そこそこ良いものだったみたいなのですけど、私自身は別にこだわりもないので、新しいものは2~3,000円くらいの安物で良いかなーって考えております。
少なくとも壊れかけの高級中古キーボードよりは役に立つでしょう。
正直、今現在ブログを書くにも四苦八苦している状態なんで、少し割高になりますけど近くの電気屋で適当に買ってこようと思います。
解る人には解ると思いますけど、キーボードの『A』の入力がしづらいと、かなりタイピングが厳しいです。
では、最後に恒例の累計出費&記事作成時間を発表して終わりにしましょう。
総制作時間:約2276時間
累計支出:72,842円