イントロダクション
って事で、現在販売中のLive2Dの製作日記を記事にしていこうと思います。
本当はモデリング編の記事とか作ろうと思ってましたが……
よく考えたら私の場合は自分で作ったベースの素体の動きをLive2Dのテンプレート機能で新しいモデルに流し込んで作成しているので、他の人の参考には全くならないんですよね。
テンプレ機能を使った後に、動きがおかしい所とか服とかの破綻をひたすら微修正しまくるだけですし、特に書くような事がない事に気付きました。
↑ちなみに私が現在使っている大元の素体はこれなんですが、
↑先程の素体とほぼ同じ構造で作っている新しいモデルにテンプレを適用して、諸々の動きをチェックしながらムチャクチャ調整しまくると、こんな感じでゼロからセットアップするよりは簡単に動かす事が可能となります。
地味にここまで破綻なく動くようにするのに7~8時間ほど調整してますが、ゼロから同じように動かして差分を作るとなると2~3ヶ月コースなので、それを考えるとかなり工程短縮する事が可能です。
テンプレ機能については公式のマニュアルがありますので、そっちを見ながら色々と試してみると何度か失敗した後にそれなりのものが出来ると思います。
最初の頃は私も何度か化け物みたいな動きをするモデルが出来上がりましたが、なんとなくコツを掴むとそれなりにテンプレ元の素体と同じような動きをするようになります。
※今は5.1にアップデートされて更に利便性が増したので、もっと短時間で作れると思います。
まあ、私の場合は自作した素体が無駄に複雑な構造になっているのが上手くいかなかった最大の原因だと思いますので、簡易なテンプレ素体なら失敗も少ないような気がします。
って事で、ちょっと脱線しましたが、モデリングで書くような事が特になかったので今回は作成したモデルをnizimaに出品する方法の前編としてモデルの出力方法~VTube Studioに持っていってキーバインドで差分変更する方法まではざっくり書いておきますので、興味のある方は見ていって下さいませ。
宜しくお願い致します。
nizimaに投稿する前にやる事(前編)
では、既にモデルのセットアップが全部終わって、テクスチャとかも全部編集済みだという仮定で説明していきます。
基本的にやる事はmoc3ファイルに出力する事と、モデルをトラッキングソフトの『VTube Studio』用に設定する事ですね。
※今現在これを書いてる時点では一番スタンダードなトラッキングソフトが『VTube Studio』なので、こちら用に設定しておけば大丈夫なんじゃないかと思います。現在、販売しているモデルの多くがVTube Studioで動くことを基準に作られてますからね。
って事で、まずはnizimaに出品用のファイルを出力していきましょう。
nizimaの出品用にmoc3ファイルを出力する
↑Live2D Cubism Editorを起動してモデルを呼び出します。
↑左上にある『ファイル』→『組み込みファイルを書き出し』→『moc3ファイル書き出し』を選択します。
↑出力するモデルの複雑さにもよりますが、数分くらい待つとこんな感じのウィンドウが出てくると思いますので、こちらから色々と設定していく事になります。
とりあえず、最低限いじらないといけない所と注意点だけ記述しますね。
↑モデルの中心XとYの値ですが、こちらを下手に変更するとnizimaのプレビュー上でキャラの一部が見切れる事になりますので、デフォルトの0.5のまま変更しない方が良いです。
私はYouTubeの某講座動画を見てこちらの数値を弄った結果、nizimaのプレビュー上でキャラの足が見切れて見えなくなった事があるので、nizimaに投稿する場合は注意して下さい。
↑次に書き出しターゲットですが、こちらはテクスチャの書き出しサイズ指定ですね。
使用しているテクスチャのサイズが8192×8192以下なら、1/1で大丈夫です。※原寸大の方が綺麗に線が出ます。
ただ、それ以上のサイズにしてテクスチャを作ってしまった人がnizimaに投稿する場合は2~3枚にテクスチャを分割した方が良いでしょう。
理由としては↑こういったnizimaにおけるプレビューに使われるモデルは2048×2048以上のテクスチャを(これを書いている時点では)読み込めないからです。
要するにオリジナルの方で16384×16384とかのデカすぎるテクスチャを使用している場合、後述しますが、nizimaのプレビュー上で使える最大の2048×2048で出力しても本来の画質の1/8になってしまうので、低画質すぎてプレビューの細部が滲みまくってしまうといった現象が起こる訳ですね。
私が個人的に許容できる範囲だとオリジナルで8192×8192のテクスチャを使用して、プレビュー用のモデルは1/4画質にした2048×2048にしたものがプレビューで使える限度の画質だと考えております。
勿論、低画質のプレビューになっても気にしないという方は、巨大サイズのテクスチャのままでも大丈夫です。
ただ、あまりにも画質が粗くなると買い手が離れる原因となる場合もありますから、そこそこ気にした方がいいような気もしますが、動きだけ解ればいいという人もいますしね。
まあ、その辺の考え方は十人十色なので最終的な判断は各々でやってみて下さいませ。
個人的な結論としてはテクスチャは最大でも8192×8192で作って、それで足りないようなら何枚かテクスチャを追加するといった方法が一番いいと思っております。
って事で、そろそろ話を戻しましょう。
↑最後に書き出し種別は『nizima』に変更して、プレビューサイズは2048pxのものを選択して下さい。※2048px以上のサイズで出力してもプレビューの方で読み込みません。
あとはOKボタンを押してファイルを保存する場所を選んだら書き出し終了まで数分~10分くらい待ちます。
↑出力が終わるとこんな感じで3つのファイルが生成されます。
◎『export.zip』はnizimaで販売用の書き出しデータファイルです。購入者の人が実際に入手されるのが大体コレですね。購入者側が編集できないタイプのファイルです。
◎『original.zip』には編集可能なオリジナルのcmo3ファイルが入っていますので、Live2D Cubism Editorのプロ版を持っている人なら、自分でモデルの服装を変えたり改造したりとかも可能です。
こちらもnizimaで販売可能ですが、書き出しデータのみよりも数万円~10万円ぐらい上乗せされる事が多いです。基本的にはモデルの権利そのものを譲渡したりする時なんかに販売される事が多いですね。
※私の場合、基本的に権利の譲渡はやってないので、こちらのオリジナルデータは生成された瞬間にゴミ箱行きになります。
◎最後の『preview.zip』がnizimaのプレビュー用に使われるモデルです。テクスチャが低画質化されている軽量版となっております。
先程も説明しましたが、これに使用されているテクスチャが2048×2048px以上になっているとプレビューとして読み込めませんので注意して下さい。
ともあれ、これで出力が終わりましたので、Cubism Editorは保存して閉じておきます。
次にLive2D Cubism Viewerを起動してキーバインドを色々と設定していきましょう。
Cubism Viewerでキーバインド用のファイルを生成する
VtubeStudioで差分とかを切り替える為のキーバインド用ファイルをCubism Viewerで生成します。
※実はVtubeStudio側でもキーバインド用のファイルは生成可能なのですが、私の場合はCubism Viewerで作る方に慣れているので、今回はそっちの方を説明していきます。
↑ちなみにキーバインドとは、特定のキーを押すと色々なパーツへ変更したり、変化させたりできる機能です。
私みたいに差分が多いモデルを作っている場合は150個くらいキーバインド用のファイルを作らないといけないので割と大変ですが、普通の人は10種類くらいしか作らないみたいなので、そこまで手間じゃないと思います。
じゃあ、まずはCubism Viewerを起動してモデルを読み込んでいきましょう。
↑Cubism Viewerを起動すると小さいウィンドウが出てきますので、その中に先程生成した『export.zip』を解凍した中にあるmoc3ファイルをドラッグ&ドロップします。
※previewの方のモデルのキーバインドファイルはexportの方で作ったファイルをコピペするのが一番手っ取り早いです。
↑こんな感じでモデルが読み込まれますので、次に表情という名の差分変更できるファイルを作っていきましょう。
↑左上にあるメニュー欄から『ファイル』→『追加』→『表情』を選択します。
↑表情の追加用のウィンドウが出てきますので、ファイル名と表情名を付けます。
※今回は例として笑顔の表情ファイルを作ろうと思います。
私の場合は笑顔の表情ファイルを作りたい場合はsmileとか英語で付けてますが、別に日本語でも大丈夫です。
ただ、経験上こういったものは英数字とかの方が何かあった時にバグらないので私は英数字を使っています。
↑左上の欄に表情ファイルが新たに生成されますので、そちらを選択します。
↑あとは左下の欄から笑顔に該当するパラメーターを選択し、スライダーを動かして自分で納得いくような表情とかを作ります。
↑これで笑顔の表情が出来ました。これを出力してVtubeStudio側で設定すると特定のキーを押す事で一瞬で表情を変更する事が可能になります。
基本的にはこの表情ファイルの作成工程を私の場合は100~150回ほど繰り返す訳なんですが、他の人の普通のモデルだと5~15種類くらいしか設定してないみたいなので、初心者の人は5種類くらい作れば良いんじゃないかと思います。
もちろん、気が済むまで何個でも表情とか差分変更を作ってもらって構いませんが、後述するVtubeStudio側の設定をする時に数が増えれば増えるほど面倒臭くなりますので注意です。
では、次にこの表情ファイルを出力しましょう。
1個ずつ個別に保存もできますが、普通は複数の表情ファイルを全部まとめて保存しますので、そっちの方のやり方を記述しておきます。
↑左上のメニュー欄から『ファイル』→『書き出し』→『全ての表情モーション』を選択します。
保存先を聞いてくるので、今現在使用しているモデルが入っているexportファイルの中に保存します。
↑こんな感じで表情ファイルが生成されます。
まあ、exportフォルダの中にさえ入れておけば表情ファイル自体は機能するので、別にこのままの位置でも良いのですが、普通はフォルダを作ってその中に複数の表情ファイルをまとめて入れておきます。
他の人がよく使うフォルダ名としては『expressionns』というものが多いので、当記事ではそちらの名前を使用しておく事にします。
↑って事で、『expressionns』フォルダを作ったので、その中に表情ファイルを入れておきます。
これで表情ファイル作成&出力が終わったのでCubism Viewerは保存して閉じておきましょう。
次工程ではVTube Studioにモデルを入れて表情ファイルを使えるようにしていきます。
VTube Studioにモデルを入れてキーバインドを設定する
※VTube Studioのインストール方法とかはこちらの記事に書いてあるので割愛します。
では、まずはモデルが入っているexportフォルダの名前を変更しましょう。
このままVTube Studioに入れるとモデルの識別名が『export』になりますからね。
って事で、自分で解るようなモデルの名前を半角英数字で名付けて下さい。
ちなみに、今回使っているモデルの場合は『Angels and Demons001』と適当に名付けております。
フォルダ名のリネームを終えたらVTube Studioを起動します。
↑通常インストールした場合、デスクトップ画面にこういうアイコンが生成されていると思いますので、ダブルクリックして起動して下さい。
↑起動したら画面左上にある人型のアイコンをクリックします。※メニュー欄がない場合は画面上でダブルクリックすると出てきます。
↑画面下にVTube Studio内に入っているモデル一覧が出てきますので、左下にある『自分のモデルをインポート』を選択して下さい。
↑こんな感じのウィンドウが出てくるので右下にある『フォルダを開く』ボタンを押して下さい。
↑モデルのファイルを格納している『Live2DModels』フォルダが表示されますので、その中に先程リネームしたフォルダを入れておきます。※私の場合は『Angels and Demons001』フォルダですね。
↑あとはVTube Studioに戻って右下のOKボタンを押せば完了です。
↑あとは先程と同じように画面左上にある人型のアイコンをクリックします。
↑画面下にVTube Studio内に入っているモデル一覧が出てきますので、その中にアイコンとか何もない新しいモデルが追加されてますので、それを選択して下さい。
※アイコンの追加方法は次の記事あたりで説明すると思います。
↑初回の起動時にはこんな感じでセットアップに関してのウィンドウが出てきますので、一番上の自動セットアップを選択して下さい。
尚、もし殆ど同じ構造のモデルが既にVTube Studioに登録してある場合は真ん中の『他のモデルからセットアップをコピー』を選んだ方が工程が少なくなっていいです。※私の場合は同じ構造の素体を登録済みなのでこちらを選んだ方が早かったりします。
↑自動セットアップを選択すると基本的なパラメーターを20個自動で付けてくれるので、とりあえずOKを押して下さい。
セットアップが終わったら追加されたパラメーターを見てみましょう。
↑上から4番目の歯車マークをクリックします。
↑上に出てきたメニュー欄の右から2番目のアイコンをクリック→右側の方に出てきた一覧から下の方にドラッグすると出てくるパラメーター20個が基本的な自動セットアップで生成されるものです。
こちらの数値を調整したりする事で適正な動きをできるようにする訳ですね。
↑パラメーターを調整したい人はこちらの方の動画とかで詳しく説明してますので、そちらを参考にしてみて下さい。
尚、使用しているモデルやカメラ等の機材によって数値はかなり変動するので、色々と自分で動かしてみて納得できる数値にしてみる事をお薦めします。
私の場合、要らないパラメーターを消したり、逆に仰け反りとか屈むといったデフォルトではついてないパラメーターを追加したりとかするんですが……このあたりは結構特殊なモデルの構造になるので必要になったら自分で色々と調べたり試してみると良いと思います。
普通は基本の20種のパラメーターの数値調整だけで必要十分です。
では、一応のセットアップが終わったという事で次に本題のVTube Studioで表情ファイルを使ってキーバインドを設定する方法を記述していきます。
↑さっきと同じように上から4番目の歯車マークをクリックします。
↑上部のメニュー欄から一番右のカチンコマークをクリックします。次に右側に出てくる『表情ファイルエディター』を選択して下さい。
↑1個ずつ表情ファイル作成する事も出来ますが、私の場合は大体100個以上登録するので、まとめて複数のキーバインドを作成できる『すべての未使用の表情ファイル用の新しいキーバインドを作成する』を選択します。
更にウィンドウが出てくるのでOKを押して下さい。
↑画面右側に、モデルが入ったフォルダに格納されている全ての表情ファイルに対応するキーバインド用のパラメーターが生成されます。※まあ、この例だと1個しかキーバインドがありませんけどね。
次に具体的にどのキーを押すと表情ファイルの切り替えを行うのかを設定します。
↑キーを設定する方法は2種類ありますが、一番手っ取り早いのがキーコンビネーションの欄の右側にあるRECボタンを押して設定する方法ですね。
↑RECボタンを押すとこんな感じのウィンドウが出てきますので、この状態でキーボードの特定のキーを押す事で、そのキーを記憶させる事ができます。
私の場合は一つ目のキーを左側のSHIFT。二つ目のキーをNumpadの1キーを指定しました。
↑これで『左shift+Numpad1』の同時押しをする事で表情を変化させる事が可能となります。
↑尚、下の方にあるキーバインド設定でも色々と設定が可能です。
◎数秒間のフェードは、変化開始から変化終了までの時間を指定できます。
基本的に数値が小さいほど早く変化して、数値が大きくなるほどに変化が遅くなります。
私は大体0.2~0.3で設定してますが、別にこだわりがないならデフォルトのままでいいと思います。
◎数秒後にストップはその名の通り変化してから変化終了までの秒数を指定できます。
要するにキーを押して笑顔にした後に指定した秒数が経過するとデフォルト状態の無表情に変わるといった感じの動作をさせる事が可能になる訳ですね。
数秒だけエフェクト差分を表示させたいといった時に使うといいでしょう。
◎キーを離すと止まるは、そのまんまキーバインド設定したキーを押している間だけ変化させる事が可能になる機能です。
要するにキーを押している間だけ笑顔にして、離した瞬間に無表情に戻るといった感じの動きをさせる事ができる訳ですね。
利点としてはフルマニュアルに近い感じで動かせるので、やろうと思えば非常に細かい表情変化とかが可能な点です。
逆に弱点としては複数の表情ファイルを同時に使用できない所ですね。
個人的に殆ど使った事がない機能ですが、玄人なら使いこなせるかも知れません。
って事で、nizimaに出品する方法(前編)という事でモデルの出力方法~VTube Studioに持っていってキーバインドで差分変更する方法は以上です。
割と中途半端な所で終わりましたが、これ以上書くと見てる人も大変だろうなーという事で記事を分割しました。
次回は今回の続きという事で本格的なnizimaの出品方法とか書いていこうと思います。
次項もお時間のある方は読んでいって下さいませ。
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今回の経費&記事作成時間&日記
記事作成時間:約7時間
相変わらず、あんまりブログを書くモチベーションが上がらない今日この頃。
まあ、そんな中でもLive2Dの新モデル作成とかは着実に進んでいたりするんですが。
う~ん。Live2Dの作成なんかは、大体は私の中でマニュアル化されているので最初のデザイン以外は単純作業ばっかりでそんなに頭使いませんが、ブログの方は絶賛迷走中なので色々と考える事が多かったりするのが原因かも知れません。
なんというか記事を書く面白さよりも面倒臭さが上回っている感じです。
……こっちも何か特化型のブログにでもしてマニュアル化した方が良いのでしょうかね。
とりあえず、このままモチベーションが戻らずにダラダラと時間が過ぎるのを待つのも無駄ですし、近日中に師匠達と色々と相談して今後の方針を何かしら決めようと思います。
多分、現在やっている全ての企画を一度停止して新たな目標とか決める事になるような気がします。
ぶっちゃけ、今現在いったい何の企画をやっているのか完全に忘れてますからね。
……一年のブランクは結構長かったですわ。
って事で、次々回はリハビリを兼ねて当ブログの今後の方針についての雑記記事を書くと思います。
では、最後に恒例の累計出費&記事作成時間を発表して終わりにしましょう。
総制作時間:約2587時間
累計支出:122,929円